乙女ゲームおたくの日記

主に乙女ゲームの感想を書きます。

オランピアソワレ 天草四郎時貞ルート感想

璃空に続いて天草四郎時貞(cv.上村祐翔)ルートをクリアしました。

 

公式サイトや共通ルートを読んだ限りでは天真爛漫で人懐っこい美少年なんだなーという印象でしたが、実際に攻略してみるとただの天真爛漫で人懐っこい美少年ではありませんでした。天真爛漫で人懐っこく“儚い”美少年だったのです!明るくて悩みなんてなさそうに見える態度と裏腹に、目を離したらどこかへ行ってしまいそうな淡い存在…それが時貞でした。正直言ってすごく好きなタイプです。イメージ的には、私の中では遙か6のコハクが近いです。コハクも大好き。

 

以下、ネタバレも含む感想です。

 

波間を漂う少年

社交的に見えてどこか他人と一線を引くところがある時貞。例えばみんなが楽しげに話している時にふと所在なさげな顔をする瞬間があったりして、その様子が作中ではたびたび「漂う」と表現されています。

共通ルートの時点で大体察しはつきますが、時貞の正体は江戸時代の日本から流れついてきた天草四郎その人です。

(物語の舞台である天供島には様々な時代の日本から物が流れ着いており、島の文化は流れ着いてきた物を参考にすることで発展してきたという設定です。2020年からのボトルメールも来たりするので時空を超越しているようです。そして流れ着いてきた人はマレビトと呼ばれ、奇跡をもたらす存在として崇められています)

島に漂着したばかりの頃の時貞は、日本に帰りたい一心で何度も何度も海に潜っていたようです。そのために溺れかけたりもしているうちに、こんなことをしても帰れないと悟って、潜ることはやめたようですが…

また、時貞以外のマレビトは皆この島において強い影響力を持っています。余所者である時貞がそれなりの地位を与えられたのも、マレビトとしてふさわしい働きを期待されているからです。

島原で反乱を率いた彼はそこらへんの少年ではありませんが、未熟であることは間違いなく、見知らぬ世界で奇跡を起こせと言われても困ってしまいます。

「元いた世界への未練」と「マレビトとして為すべきことを為せていない焦燥感」この2つが彼をこの地に根付かせず、漂わせていたのです。

 

オランピアと時貞

色層という階級制度によって自由な恋愛ができない天供島ですが、オランピアと時貞の間には特に障害はありません。周囲も割と歓迎ムード。障害となるのは前述したような時貞自身の迷い、悩みです。

お互い素直な性格なのもあって着実に両思いになっていきますが、時貞は「マレビトとしての務めを果たせない自分はオランピアの相手に相応しくない」と踏みとどまります。そしてマレビトらしい何かを成し遂げるために、唆されて無茶な計画を立ててしまったりも。

しかし時貞の魅力は、オランピアの身の上話に同情してボロボロ泣いてしまったり(この泣き顔が本っ当に可愛い、何度でも見たい)、ハンカチを汚してまで自分と直接関係ない人のお墓を掃除したりする心の優しさ、きめ細かさにあるのであってマレビトという肩書は関係ないんですよね。

それをよく知っているオランピアが、ふわふわ浮かぶ時貞をグワシと捕まえて地に下ろしてあげるような、そんなルートでした。そう、オランピアさんはやっぱりグイグイでした。好きです。

 

時貞、本当はもっと堅苦しい言葉遣いをするのに、この世界に馴染まないからと同年代の少年の話し方を一生懸命まねして今の話し方を身につけたようです。たまに素が出て堅苦しい口調になります。よくあるギャップと逆パターンですね。

もしかしたらあの明るさ、人懐っこさも島の人々に受け入れてもらおうと頑張った結果なのかなと…元から正義感の強い清廉な少年ではあったと思いますが、思い悩んだり泣いたりしている顔の方がもしかすると元いた世界での天草四郎時貞に近いのかもしれないと思ったり。だとするとなんていじらしい少年でしょうか。守りたい…(何から?)

 

 

というわけで、天草四郎時貞ルートもとても楽しかったです!!天真爛漫な美少年ってだけで好きなのに儚げ要素まであって最高でした。今のところ彼が最推しになる予定ですが、まだ2人目ですからね…残りのルートも楽しみです。次は玄葉にしようと思います。