乙女ゲームおたくの日記

主に乙女ゲームの感想を書きます。

オランピアソワレ 共通&璃空ルート感想

オトメイトから発売されたばかりの『オランピアソワレ』をプレイし始めました。

まだ璃空しか攻略していませんが、率直な感想としてとても面白い!!ダウンロード版を買いましたが、今から特典目当てにパッケージ版も買うべきだなと検討しています。

ひとまず共通ルートと璃空ルートの感想を書いていきたいと思います。ネタバレはあまりしないようにします(多少します)。ちなみに同メーカー・同ライター・同イラストレーターの前作『ニル・アドミラリの天秤』は未プレイなので比較しての評価はできません。

 

まずはざっと紹介

ゲームの内容を簡単に言うと、主人公がものすごく希少な血の持ち主ということで偉い人に子作りを要請される話です。しかし相手は自分で選んでいいとのこと。世間知らずの主人公はいきなり相手を探せと言われて戸惑いますが、やがて出会った男性と恋に落ちていきます。

舞台は和風や中華風を混ぜたようなファンタジー世界の、色々なしきたりに縛られた島です。世継ぎを残すという使命のために不自由な思いをするのも主人公だけではないようです。むしろ相手をある程度好きに選べるだけ、少なくとも結婚に関しては主人公はまだマシな境遇と言えそうです。

恋愛模様の方も(一人攻略しただけですが)そのしきたりが大きな壁となってくる感じです。想い合っているのに人目を憚らずに会うこともなかなかできない…王道ですが、やはり良いものです。

色々難しい設定や用語が出てきますが、あくまで恋愛物語の飾りだと考えて雰囲気程度に受け取っておけばなんとかなります。

前作ニルアドは未プレイですが色っぽいシーンが多いという評判なので、設定的に今作もそうかな?と思っていたのですが、少なくとも璃空ルートに関しては性描写過多ということはなかったです。両思いになって色々ひと段落してから最後の最後にようやく事に及ぶので、むしろようやくか!待ってました!!ってなもんです。確かにいざそういう場面になると、全年齢にしては官能的かつ直裁な表現が多いですが。

次にシステムについてですが、共通ルートには選択肢が一切ありません。共通ルートが終了したところで誰のルートを選ぶか選択し、そこから個別ルートに移行する形です。それからは選択肢がちょいちょい現れます。オトメイトだし正解を選べば愛キャッチが出るだろうと思ったんですが、羅針盤みたいなものが一方を選べば右を指しもう一方を選べば左を指す演出で「これどっちが正解なの!?」としばらく悩みました。公式サイト見たら左が正解って書いてありました。下調べ不足ですね。でも何せやってるのが璃空ルートなものだから、右の青い方を指すのが正解かな?とか思ってしまいました。

 

主人公・オランピアについて

主人公のオランピア(デフォルトでは本名は白夜)、かなりいいです。これまでやってきた乙女ゲームの主人公の中でもかなり好きな部類です。

まず白髪・デコ出しのビジュアルが好きというのもありますがそれは一旦置いといて。

序盤の序盤では無表情で淡々とした印象の女の子でしたが、突然自分を連行して1年以内に夫を見つけるよう告げた朱砂に怒り出してから、けっこう活発だし気の強い女の子だなと印象が変わりました。その後は会う人会う人に噂と違う、誰とも目を合わせない話さない人形のような女の子と思っていたのに、みたいなことを言われ続けるのですが、プレイヤーも実際にそのギャップを感じられるようになっていて面白いです。

別の島で生まれたオランピアは常識の違いに度々戸惑いますが、基本的にかなり行動派です。異文化をなるべく尊重するよう心がけつつもおかしいと思うことにはおかしいと言う。オランピアは有名人ですが政治的に力があるわけではないので、言うだけと言えば言うだけですが、言えるだけでも十分すごいことです。それも彼女は割と真っ向から権力者に直訴しようとするスタイルなので(短慮とも言えるかも知れませんが)、勇敢ないい女です。

攻略対象たちは多かれ少なかれ既存の制度に疑義を持っているようなので、オランピアに興味を持って惹かれていくのは自然なような気がしました。

恋を知らない初心な彼女ですが、好きだと確信した相手にはかなり積極的でそこも良い。傷つきやすくてよく泣く子だけど、放っといても自力で幸せになれそうなたくましさがあって好きです。

 

璃空(cv.島崎信長) 感想

最初は璃空を攻略することにしました。

キャラ的に最も好みと思われるのは天草四郎時貞きゅん(天真爛漫で愛嬌あってかわいい、自覚のある美少年萌え)だったのですが、おそらく性的描写が濃いと予想していた今作、誰のスケベなシーンが見たいかと言うと圧倒的に璃空でした。生真面目堅物でしょっちゅう赤面する軍人なんてどうしても性的な目で見てしまう。真夜中にプレイし始めたこともあって完全に性欲で選んでしまいました。すみません。

璃空は優れた子を残すために結婚は必ず同じ「青」の女性とすることになっており、さらに30歳までは女性と性的接触をしない決まりになっています。色が違う上、1年以内に相手を探して交配しなければならないオランピアとは条件が合いません。

会うたび惹かれ合っていく二人ですが、この決まりが大きな壁として立ち塞がります。これがもどかしくて大変良いです。最初はツンツンしていた璃空の心がどんどん融けていくのに、立場上「友人」と言い張るしかなく、それを真に受けて傷つくオランピア。設定が入り組んだファンタジーは得意ではありませんが、こういう切なさを演出するための舞台装置としては歓迎です。

やがてオランピアに触発されて吹っ切れた璃空は、自ら身分を捨てて彼女の側にいることを選びます。出生に秘密を抱えた彼は常に思い悩みながら生きてきたようですが、オランピアの分け隔てなさが彼の中に一つの答えをもたらしたようです。

結局なんやかんやあって、偉い人にも渋々結婚を認めてもらい身分も取り戻します(愛のために身分を捨てるシチュエーションを愛する者としては、取り戻してしまうのかよとは思った)。

 

璃空、最初は島のしきたりに従順すぎるところがありましたが、実は作中で重罪とされる身分違いの愛の果てに生まれた子であり、それがバレるのを恐れて過剰に迎合的に振る舞っていたという背景がありました。それでも自分が間違っていたと気づけば正面から誠意をもって謝れる性根のまっすぐな男性で、単純に好感が持てました。

30まで身の潔白を保つよう教えられてきたこともあり恋にはかなり奥手で、よく照れるのがかわいらしいです。両思いになってからは積極的なオランピアにタジタジでさらにかわいい。最後に控えた性行為シーンでは最初オランピアの方が焦れて彼を押し倒すので、よし行け!!もっとやれ!!とこっちのテンションも最高潮でした。

トータルとして、璃空ルートとっても良かったです。既に設定のうまみを十分堪能できた気がします。

 

次は天草四郎時貞きゅんを攻略するつもりです!面白すぎてすっかり徹夜してしまいましたがまだ眠くないのです。